ステンレスから、チタンへ
キッチンにおける象徴的な存在──それがレンジフード(換気フード)です。
従来は主にステンレス製が一般的ですが、今、その常識が静かに、しかし確かに変わり始めています。
それは【軽く、美しく、腐食しない】という三拍子揃った素材、チタンによるレンジフードの登場です。
私たち東洋ステンレス研磨工業は、2024年に公開された某映画のキッチンセットにおいて、意匠研磨を施したチタン製レンジフードを提供しました。
この製品は単なるプロップではなく、「次世代の住宅・厨房における新しいスタンダード」を提案するものでした。
今回は、そんなチタン製レンジフードが持つ特性と、これからの時代における可能性を詳しくご紹介します。
チタンは同じ強度を持つ金属の中では、圧倒的に軽量です。
ステンレスの約60%の重量しかなく、大型のレンジフードでも施工性が高く、地震時の安全性も向上します。
「天井の補強が難しいリフォーム物件でもチタンなら可能だった」
「フードを吊る施工負担が軽くなった」
このような声が、建築設計者や施工者の現場から届いています。
厨房は、油分、湿気、熱、洗剤など、金属にとっては過酷な環境と言えます。
とくに沿岸部・飲食業・高温調理を行う厨房では、一般的なステンレスでさえ、“もらいサビ”や”腐食”のリスクがあります。
一方、チタンは塩素系洗剤にも強く、酸にもアルカリにも高い耐性を持ち、表面に酸化被膜を形成して腐食を防ぎます。
そのため、何年・何十年と使い続けてもサビない、まさに“永遠の金属”としての真価を発揮します。
私たちが手がけるチタン製レンジフードは、単なる「素材」ではなく、一枚一枚がデザインの一部となっています。
独自の意匠研磨加工技術により、以下のような表情を創り出すことが可能です。
・柔らかく揺らめく水面のような「波紋調」
・シャープな光を放つ「鏡面」
・深みと陰影を持つ「ストライプ研磨」
・鈍い輝きと凛とした存在感の「ブラスト仕上げ」
今回の映画で採用されたのは、”機能性”と”芸術性”を兼ね備えたこの美しい表面が決め手でした。
カメラに映った瞬間、空間に一つの“物語”を加えるほどの存在感を放っていました。
現代は「使い捨て」から「使い続ける」時代へと移行しています。
近年、世界中の建築・住宅業界では、【サーキュラーエコノミー(循環型経済)】という概念が重要視されています。
これは、建材や設備も「長く使い続け、壊れたら修理し、再利用していく」という思想です。
チタン製レンジフードは、下記の特徴から、この考え方に極めてマッチしていると言えます。
・長寿命(数十年単位の使用)
・劣化しにくいので交換コストが削減
・再研磨やメンテナンスで新品同様に戻せる
・資源として再利用可能(高価なレアメタルとしても価値あり)
つまり、「親から子へ、次の世代に引き継げるキッチン」の象徴となり得るのです。
2024年冬に公開された某映画作品にて、主人公達が営むレストランの厨房にチタン製レンジフードが採用されました。
その空間は、ただの業務厨房ではなく、料理を芸術に昇華させる舞台となりました。
美しい曲線、凛とした質感、揺らめくような反射光──
「これは本物の空間だ」と観客に思わせるために、【偽物ではない金属の存在感】が求められたのです。
この経験を経て、私たちは
チタン製のレンジフードは、デザインの力を引き出すアイコンになれる
と確信しました。
>>チタン製レンジフードの事例詳細はこちら
・軽量のため、既存構造に負荷をかけず設置可能
・他にはない「住まいの象徴」として、住空間を格上げ
・サビにくく、美しさが持続する
・高湿環境・酸性蒸気に対して強い
・長寿命で衛生管理もしやすい
・店舗の“顔”となるデザインフードに最適
・1点モノとしての製作対応可能
・意匠と機能性の両立を叶える新しい素材提案
・建築写真映え、空間設計に奥行きと質感をもたらす
当社では、チタン製レンジフードの企画・製造・販売・受託加工までワンストップで対応しており、下記の特徴があります。
・サイズオーダー対応可能
・表面仕上げの選択(鏡面/酸化発色/特殊研磨など)
・全国配送可能/図面対応・設計支援も可能
・1点からの製作や、モデルルーム・展示会用の試作も承っております。
まずはお気軽にご相談ください。
チタンという素材には、単なる金属以上の価値があります。
それは「未来へ受け継がれる意志」と「永続的に美しさを保つ力」。
私たちが提案するチタン製レンジフードは、
住まいに“物語”を与え、
空間に“品格”をもたらし、
次の世代にも“価値”をつなぐ
そんな製品です。
「キッチンの主役は、料理だけじゃない。」
これからの時代、レンジフードそのものが空間の語り手となっていくことを願っています。
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