タンクは、私たちの暮らしや産業を支える重要な設備のひとつです。
医療用タンク、工業用プロセスタンク、飲料水用タンク、さらには化学薬品用の特殊タンクに至るまで、その用途は非常に多岐に渡ります。
これらのタンクに求められる最大の要件のひとつが「安全性と衛生性」です。
タンク内に異物混入や雑菌が繁殖するようなリスクを限りなくゼロに近づけるには、「材料選びと表面処理」が非常に重要です。
今回は、そんなタンクの品質を根本から支える「タンク用ステンレス材料」と、当社が提供する「タンク用研磨仕上げ」についてご紹介いたします。
タンクに用いられる材料の中でも、ステンレス鋼は圧倒的な信頼と実績を誇ります。
その主な理由は以下の3点に集約されます。
①耐食性が高い(腐食やサビに強い)
②溶接性・加工性が良い
③洗浄・滅菌処理に強く、再利用可能
しかし、それだけでは足りません。
実際にタンクとして使用される際には、「表面の状態」が極めて重要になります。
一見するとバフ鏡面やヘアラインなど美しく仕上げられたタンクの外観。
しかし、その内側の表面に微細な「ピンホール」や「表面の荒れ」「欠陥」などがあれば、それは致命的なリスクとなります。
①雑菌が溜まり、滅菌しても残ってしまう
②製品や水の劣化を招く
③サビの起点になり、腐食が進む
④衛生基準を満たせず、設備が使えなくなる
このようなリスクを回避するには、「材料の段階で完璧な表面を保証すること」が最も効果的なのです。
当社が提供するタンク用ステンレス材料は、板材の段階で「ピュアな表面」を実現しています。
私たちはこの工程を「タンク用研磨」と呼び、全国でも数少ない専門的な加工体制を確立しています。(MAKO-#400TANKなど)
通常のバフ研磨や#400研磨では見落とされがちな微細な欠陥も、タンク用研磨では職人による目視検査と機械研磨の合わせ技で排除します。
使用するお客様からは、「胴巻き(外周の溶接)後、溶接部の再研磨だけで全体が仕上がった」という声を多く頂いています。
つまり、現場作業を軽減し、仕上がりの均一性も担保されるというわけです。
安価な輸入材では得られない「信頼できる仕上がり」「加工後の安定性」が求められるタンクには、国内一貫管理された高品質なステンレス材料が必要です。
タンクの用途は実に多様で、用途によってステンレス材料に求められる性能も異なります。
滅菌性が最重要で細菌や異物の残留リスクゼロが求められます。
また、酸やアルカリにも強くなければなりません。
食品衛生法への適合や、異味・異臭が発生しない素材で製作する必要があります。
また洗浄時の泡残りや、ぬめり残りを防止することも必要です。
そのため、研磨済のタンク材は、ビール醸造・ワイン・乳業分野などで活躍しています。
強酸・強アルカリ、高温・高圧力に対応する必要があります。
また、スラッジの付着を防止したり、メンテナンス性の高さが求められます。
耐薬品性グレード(SUS316L等)+タンク用研磨により、高信頼性設備の構築が可能です。
これまで当たり前のように使われていたタンク用ステンレス材ですが、実は多くの加工業者様・設計者様が、「タンク用研磨材の存在」を知りませんでした。
加工後にトラブルが起こり、「もっと最初から良い材料を使っておけば…」という声を耳にするたび、私たちはこの情報をもっと広く伝える必要があると感じています。
「研磨にかかる工数を減らしたい」
「材料不良で歩留まりが悪い」
「最終品質を安定させたい」
そんな課題をお持ちであれば、ぜひ一度、当社のタンク用ステンレス材料をお試しください。
当社では、以下のようなご依頼に全国どこでも対応可能です。
・タンク用ステンレス材料の販売(SUS304、SUS316Lなど)
・タンク用研磨の受託加工(ご支給材への加工も対応)
・特注サイズ・複雑形状の研磨対応
・ロット数量・納期の柔軟対応
まずはご希望のサイズ・用途・数量をご相談ください。
技術者が直接対応し、最適なご提案をさせていただきます。
タンクという設備は、ただの「容器」ではありません。
そこに入るモノの品質を守り、工程全体の信頼性を支える“要”の存在です。
だからこそ、その原点である「素材選び」が非常に重要です。
私たちは、見えないところにこそ価値があると信じ、これからも“ピュアな表面”にこだわり続けます。