近年、装置や機器に使用されるパネルのデザイン性や機能性に対する要求が高まっています。
特にアルミニウムは軽量で加工性に優れ、美しい光沢を持つため、こうした分野で広く使用されています。
しかし、従来のアルマイト処理にはいくつかの課題があり、新しい表面処理技術への期待が高まっています。
ここでは、従来のアルマイト処理に代わる新たなソリューションとして、ガラスコーティングを用いたアルミニウムパネルの提案を紹介します。
アルマイト処理(陽極酸化処理)は、アルミニウム表面に酸化皮膜を形成することで耐食性や耐摩耗性を向上させる一般的な方法です。
この処理により、表面は硬化し、傷つきにくくなるほか、色や質感を追加することも可能です。
しかし、アルマイト処理には次のような課題があります。
アルマイト処理後の表面は独特のマットな質感を持ちますが、加工前のアルミニウムの光沢や質感を完全には維持できません。
そのため、高意匠性を求める製品には不向きな場合があります。
アルマイト表面は細かい孔を持つため、指紋や汚れが目立ちやすく、清掃性に難がある場合があります。
そのため、クリア塗装をしているものもあります。
アルマイト処理は複数の工程を伴うため、特に小ロット生産や多品種少量生産の場合、コストが高くなる傾向があります。
これらの課題を解決するため、ガラスコーティングを用いた表面処理を提案しています。
ガラスコーティングは、アルミニウム表面に薄いガラス皮膜を形成する技術で、以下のような利点を持っています。
ガラスコーティングはアルミニウムの元々の光沢や質感を損なうことなく、表面を保護します。
そのため、高級感のある仕上がりが可能で、独自性の高いデザインを実現できます。
ガラス皮膜は滑らかで非多孔質のため、指紋や汚れがつきにくく、清掃が容易です。
これにより、メンテナンス性が向上し、見た目を長期間美しく保つことができます。
アルマイト処理ほどの耐食性はありませんが、ガラスコーティングでも屋内利用や軽度の腐食環境で十分な保護性能を発揮します。
アルマイト処理と比較して工程が簡略化されるため、小ロットや多品種生産においてもコスト競争力を持つことができます。
医療現場では清潔さと高い意匠性が求められます。
ガラスコーティングを施したアルミニウムパネルは、清掃性に優れ、耐指紋性もあるため、医療機器の操作パネルとして最適です。
家電の外装や操作パネルに使用することで、デザイン性を高めつつ、指紋や汚れによる美観の損失を防ぎます。
特に高級感が求められるプレミアム家電において、その価値を高める役割を果たします。
商業施設やオフィスの内装パネルにガラスコーティングを施すことで、光沢とデザイン性を持続させ、施設全体の印象を高めることができます。
モダンな家具やインテリアの一部として、ガラスコーティングされたアルミニウムパネルは、軽量で耐久性があり、独特の美しさを提供します。
純アルミニウムまたはアルミ合金
ミラー仕上げ
ヘアライン仕上げ
その他、カスタマイズに応じます。
高耐久性ガラス皮膜(透明)
MaCoatGC
耐指紋性
耐腐食性(屋内利用向け)
ガラスコーティングは、アルマイト処理に代わる新しい選択肢として、意匠性と機能性を高い次元で両立させる可能性を秘めています。
特に、デザイン性を重視する分野や屋内利用を想定した製品において、その効果を最大限に発揮します。
私たちは、こうした新しい技術を活用し、お客様のニーズに合ったソリューションを提供します。
詳細な製品情報やサンプル提供については、ぜひお問い合わせください。