ステンレス鋼のバフ磨加工について

 

バフ研磨加工とは

ステンレス鋼のバフ研磨加工は、表面を美しく仕上げるための重要な工程の一つです。また、医療や食品機器、半導体製造装置、などの表面清浄が必要な特性を付加することが可能な仕上げです。

このバフ研磨加工により、ステンレス鋼の表面に鏡のような光沢を与えることができます。また、滑らかで清潔な表面状態を形成することができます。

以下に、バフ研磨加工のプロセス、種類、およびその利点について紹介いたします。

 

バフ研磨加工のプロセス

下地処理研磨加工

バフ研磨を行う前に、ステンレス鋼の表面を平滑にする必要があります。このために、サンディングやグラインディングといった下地処理を行い、傷や不純物を取り除きます。

ステンレス鋼の材料である板や型鋼は、粗研磨加工を施すのは、熱感圧延材やHOT材となります。

また、鏡面光沢のグレードの必要な場合もは冷間圧延材No.2BやCold材を下地研磨加工してからバフ加工を行います。

 

バフ研磨加工

下地処理後、柔らかい布やフェルトなどのバフ(研磨布)に研磨剤を付けて研磨加工します。バフを高速回転させながらステンレス鋼の表面に当て、微細な傷をつけることで表面を滑らかにし、光沢を出します。

研磨剤の種類やバフの種類で、幅広い用途のステンレス研磨製品を製造することができます。

 

仕上げ研磨加工

最終的な光沢を出すために、さらに細かいバフと研磨剤を用いて研磨を行います。この段階で、鏡面仕上げに近いレベルの光沢が得られます。

鏡面グレードにより、研磨装置や研磨方法を変化させて、最適な商品を生産しております。

 

バフ研磨加工の種類

バフ研磨加工には大きく分けて3つの種類があります。

1つ目が粗研磨加工です。

粗研磨は、表面の大きな傷や凹凸を取り除くために行います。粗いバフと研磨剤を使用し、下地を整えます。

2つ目が中研磨加工です。

中研磨は、表面をさらに滑らかにし、粗研磨で生じた微細な傷を除去します。そのため、粗研磨時より細かいバフと研磨剤を使用します。

3つ目が仕上げ研磨加工です。

仕上げ研磨は、最終的な光沢を出すための作業です。そのため、非常に細かいバフと研磨剤を用いて行います。

 

バフ研磨加工のメリット

加工は、高い光沢があり、仕上がりが美しいため、装置機器類や建築材料やインテリア、製品の外観を向上させることができます。また、表面が滑らかになることで、腐食の原因となる微細な凹凸が減少し、耐腐食性が向上します。加えて、アルコール消毒などで劣化しないため、長期間にわたり清潔な状態を保ち、ウィルスなどの除去にも最適です。

 

バフ研磨加工の具体的な仕上げ

 

まとめ

ステンレス鋼のバフ研磨は、表面を光沢に仕上げる研磨加工技術です。このプロセスは、表面の微細な傷を取り除き、鏡面のような光沢を実現することを目的としています。

バフ研磨には、柔らかい布やフェルト製のバフと、研磨剤を使用します。高速で回転するバフを材料表面に当て、均一な光沢を出すために滑らかで光り輝く表面を作り出します。

バフ研磨加工は、下地処理、粗研磨、中研磨、仕上げ研磨の段階を経て行われ、各段階で異なる粒度の研磨剤とバフが使用されます。この加工により、ステンレス鋼は美しい外観のみならず、耐腐食性や清掃の容易さといった実用的なメリットも向上します。建築材料、キッチン用品、工業製品、装飾品など、その用途は非常に広範にわたりますので、用途に合わせて、研磨方法や研磨仕様を選択いただけると良いかと思います。

 

 

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